乳がん忘備録【5】
もう一度、検査してもいいか。
結果を聞きに行った日、先生は困ったようにそう言った。
パソコン画面には、私のマンモグラフィーの映像が映し出されていて、先生はそれを見せながら、丁寧に、その結論に至った経緯を説明してくれた。シロともとれるし、クロともとれるから、今度は直接細胞をとって、調べたいという。
この日まで、比較的楽天的だった私も、さすがにマズイのでは、という気持ちがじわじわしてきた。どっちに転ぶかわからない、つまり先生、それって、二分の一ってことですか。
先生から、どうしますか?と聞かれたけれど、私に選択権はなかった。そんな爆弾を抱えたまま日常に戻るなんて、不可能だと思った。
細胞をとるための施術は、胸に長い特殊な針を刺して、そこからバチン、と細胞をもぎ取るということだった。想像以上にアナログな手段で、聞いているだけで胸が痛くなった。お会計をしていると、ふと、検査の結果がクロだった場合は、検査費用も医療費控除の対象になるんだっけ、と前年勉強したばかりの知識がよぎった。知識としては知っていても、自分に関わるなんて考えもしてなかったことだった。だから、医療費控除の対象に、ならなくていいと思った。
形ばかりの同意書を鞄にしまって、このときだけは暗澹たる気持ちになりながら、会社へと戻った。
ちなみに私の検査の進捗は、検査のために早退する必要があったので上長にだけは伝えていて、後輩の2人には、「ちょっと検査してて」くらいのニュアンスしか伝えていなかった。上長には笑いながら「結果が超怖いんですけど」と言った。笑いながら言うと、まあ大丈夫かな、という気になった。
また、家族にも伝えた。再検査になったと旨を伝えると少し驚いて、心配していた。
乳がん忘備録【4】
再検査は、会社の終業後に行うことになった。
ありがたいことにクリニックは19時までやってくれているので、定時まで仕事をしたあと、時間短縮のために一駅だけ電車に乗って、クリニックに向かった。
表参道にあるクリニックは、駅も近く、さすがオシャレな場所にあるだけあって、中も静かで綺麗なところだった。受付の女性も優しくて美人だった。健康診断を受けたところといい、クリニックの受付の人は、話し方も、所作も、総じて安心感を与える人たちばかりで、いいなあと思った。訪れる人たちが大なり小なり健康に対して不安を感じているだろうから、そういうふうに指導されているのかなと、少し思った。
再検査はあっさりと終わった。
やることは健康診断のときと同じで、むしろ最近検査をしたばかりだったからか、痛みも少なかった気がした。待合室には、検査を待っている人のために雑誌や本が置かれていて、何か興味のありそうなものはないかと、タイトルを眺めたりした。
ふと、その中の本の、「乳がん」の文字が目に飛び込んできて、どきっとした。ここは、乳腺のクリニックなのだから、あるのは当たり前だったけど、改めて自分が今、なんの検査をしているのかを思い出した。手に取って読もうとして、なんとなく、やめた。
検査なので、普段の受診より少し高めな値段をクレジットカードで支払って外に出ると、再び解放的な気分に浸った。そのころには、朝に心を覆っていた不安はすっかり消え去っていて、ひゃっほうという気持ちのほうが大きくなっていた。そうして、代わり映えのしない、ありふれた日常に戻ることになった。検査結果は次の週だったけど、その間にも、友達と遊ぶ約束があったりして、たいして気にも留めていなかった。
乳がん忘備録【3】
健康診断をしたクリニックは、都内のど真ん中にある、綺麗なところだった。朝行くと、クリニックは、少し前の私のように、健康診断を受診に来た人で溢れかえっていて、行列が部屋の中におさまらないくらいだった。ここにまた並ぶのか……と少しげんなりしたけど、今回は健康診断ではないので、並ぶのはここの窓口でいいのか、ひとまず案内係の人に確認した。すると案内係の人はすぐに、ああ、というリアクションになり、他の人を対応中の一番端の窓口の人に話しかけに行った。その人もすぐに、ピンと来たような顔になって、対応中の人が終わると、すぐ窓口に呼ばれた。なんだか、VIP待遇をされているように感じて、ラッキーだな、という気持ちになった。
今持ってくるので、待合室で座って待っててくださいと言われたので、人が多く座っているところに移動した。これなら早く会社に行けそうだと、いい気分になりながら、携帯をいじって待つことにした。
「大至急」
受付の人が持ってきた書類には、赤字で大きく、そう書いてあり、ご丁寧に丸までついていた。
ここで初めて、激しい違和感に襲われた。
……実は、石灰化自体が、よくないことなんだろうか……。
大至急、の文字を凝視しながら、そんなことを考えた。でも、これは、きっと、私の受診日が早かったから、書類処理を早くしなくてはいけなくて、だからそういう申し送りがされているんだと、思った。
一部石灰化してますが、まあ大丈夫でしょう――。「カテゴリー」の意味を調べていなかったそのときの私の支えは、私のほうを見ずに言った、このときの医者の言葉だけだった。
何度もその言葉を頭の中で反芻して、落ち着きを取り戻そうとしたけど、不安は完全には消え去らなかった。
受付の人は、待合室で座っている私の目線に合わせるように屈みながら、色々と書類について説明してくれて、なんだかそれも、私を気遣うように優しくしてくれているようで、ひょっとして自分は今、大変な状況にいるんじゃないか、という気にさせた。書類一式を受け取ると、なんとなく落ち着かない気持ちのまま、会社に向かった。
おすすめの家計簿アプリ
資産運用関係の動画や雑誌を読んでいると、必ず出てくるのが
自分の支出を知ろう!という項目。
そんなわけで、以前は普通の家計簿アプリを入れていたんですが、いつの間にか止めてしまっていました。
次に、もっとがんばらない家計簿なら続くかも、と思って、今度は月の支出を一旦決めてしまって、今月残りいくら使えるかを教えてくれるアプリを入れました。
これはいい感じで、これならいけるかも?ってなったんですが、そんなさなか乳がんがわかって、それどころじゃなくなって、さらに、いつまで生きられるかわからないのに、カツカツした生活は嫌だってなってしまってこれも断念。
そんな無精な私におすすめなアプリがこちら!
使っている銀行、証券会社、Amazon、楽天市場、ゆうちょ、クレジットカード会社が全部登録できて、全部自動で記録をとってくれるアプリ。
自分の個人情報を登録するのは怖い!と思って手が出せずにいたんですが、こちらのアプリでは「お金を引き出す際に必要な情報などは登録させない」というところで、安心です!というふうに謳ってます。(それでも怖いものは怖いんですが笑)
そんなわけで、片っ端からアプリと連携すると、出るわ出るわ、私の無駄遣いの履歴が……
自動でカテゴリ分けされて、それが間違っていた場合は手動で修正でき、しかも次からはちゃんとそのカテゴリで登録される優れものです。
無料版と有料版とありますが、ひとまず無料でも全然問題ないと思います♪
お金を貯めるにはまず自分の支出を知るところから、なので
ぜひおススメします!
FP3級の資格を取るためのおススメ本
何か有益な資格を取ろう!と思い立って、始めた勉強はやっぱり
お金
のことでした。
源泉徴収?確定申告?なんぞそれ?
仕事やめたら税金でカツカツ…
資産運用って何するの?
103万の壁ってよく聞くけど何?
と、まったく何も知識がない状態からのおススメ資格といえば
やっぱりFP(ファイナンシャルプランナー)かなと思います♪
ファイナンシャル=金銭上の
プランナー=計画を立てる人
ですね!私、最初FPが何の資格かもわからなかったです( ゚Д゚)
FP3級は、テキストを買って独学でも十分資格取得できます。
おススメの書籍はコレです!
あまりにも有名すぎる本なので、今更ですが、
「みんなが欲しかった!」の言葉に偽りなしです!!
FPは覚えることがたくさんあって、知識の詰め込み状態になりがちなんですが、それを「つまりこういうことです!」と身近な例に置き換えた話もしてくれるのでスッと知識が入ってきます。
今はYouTube大学も盛んなので、どうしてもわからないところをYouTubeの解説を見ながら、このテキストを一通り学べば、合格できると思います。
日本人はお金の話をあまりしたがらない、と聞いたことがあって、私もそうだったのでわかるんですが、例えば昇給交渉とかも、「自分からはがめついと思われるかも…」みたいな意識が働いて、なかなかできないですよね。
でもそれは本当にもったいない!!
私はこれだけやってるんだから、こうしてほしいんですけど?と希望を言うだけならタダです。それで上がったら儲けもんじゃないですか??
職場で派遣の子がいて、「ちゃんと定期的に時給交渉してる?」と聞いたら、していないということだったので、私のほうで、入社時と比べて、できるようになったことを箇条書きにして渡して、「エージェントさんに自分、これだけできるようになったんで昇給してくださいって面談で言ってくるべ!」と言ったら、無事昇給しました。
みんなあまりにも、自分の能力に対して、過小評価しているというか、もっと認めてあげていいと思います。
と、言いつつ、私も非正規で奮闘中なんで、現在正社員になるべく、目標などにチャレンジ中。アラフォーになって、慎みというか、これくらい言ったらなんて思われるだろう?という気持ちが減ってきてくれたおかげで、だいぶ上長に言いたいことを言えるようになり、ちょっとずつでも昇給しています♪
FPの資格をとったからといって、FPとしてやっていけます!とかそういうわけではないんですが、お金の勉強の入り口として、とてもいいと思います。
私もコツコツお金の勉強中です。一緒にがんばってみましょう(*'ω'*)
乳がん忘備録【2】
「紹介状を書くので、すぐに再検査をする病院を決めて、
折り返し電話がほしい」
悠長に構えていた自分に、電話先のクリニックの女性はそう言った。私、今日、×時までいますが、何時頃に連絡くれますか?と続けたので、面食らった。そんなに急がなきゃいけないことだとは、思っていなかった。
だって石灰化しているだけで、しかもそれは1年も前から「知っていた」のだから、今になってそんな大変なことになるわけがなかった。だって、だとしたら、1年間、なにを放っておいたんだって話になると思った。でも、相手の女性は、今の時期はどこも混んでいて、早く決めないとどんどん埋まってしまうから早く予約を入れてくださいと言い、相手側の勢いに押される形で、慌てて昼休み中に再検査先を探した。
ひとまずスマホで、「乳腺」「検査」と検索すると、たくさんの再検査先の候補が出てきて、一瞬途方に暮れた。
クリニック?病院?何がどう違うのか、わからなかった。どこにしたらいいかなど、まったく見当もつかなかったので、しばらくスマホをスクロールしていたけど、こうしている間にも、昼休みの時間はどんどんなくなってしまうと思った。だから、悩んでも仕方ないと思って、「会社から近い」という、ただそれだけの理由で、表参道にあるクリニックを選び、すぐに電話をかけた。
電話を出た女性に、再検査をするように言われたので、検査を受けたいと告げると、今の時期は混んでいるので来月、ひょっとしたら、再来月になるかもと言われた。健康診断をしたところでも同じようなことを言っていたので、まあ仕方ないなと思った。でも、あ、ちょっと待ってください、と言われ、しばらく待つと、来週キャンセルが出たので、ここなら空いていると言われた。なんと4日後だった。ラッキー、という気持ちとともに、そこでお願いしますと伝えた。
電話を切ってもう一度、健康診断をしたクリニックに電話をかけると、さっき対応してくれた人と同じ人が出てくれた。再検査先のクリニック名と、受診日を告げると、少し困った声になった。受診日が早すぎて、しかも土日を挟んでいるので、書類が郵送だと間に合わないかもしれないと伝えてきた。電話先で、今日準備して、すぐ出して……と、段取りをしたあと、申し訳なさそうな声になり、取りに来てもらうことは可能かと聞かれた。間に合うかどうかドキドキしているよりも、そのほうが確実だと思ったので、受診日の朝に取りに行くことになった。
歯の矯正への道のり②
歯の矯正の無料見積もりの当日になって、緊張しながら病院に行くと、先生は私の行きつけの先生から話は聞いてますよ、と笑顔で言われて、それだけで、なんかとても安心しました。
なのでほんと、お気に入りの歯医者を見つける→矯正歯科を紹介してもらうの流れはおススメです!高い買い物ですし。
で、歯を見てもらって、まず「部分矯正」で済むのか、「全体矯正」になるのかの判断をしてもらいます。
私の場合、ぴょこんと歯が飛び出していて、それさえ直ればいいなと思ってたんですが、歯には嚙み合わせというものがあって、どちらかがズレたら、片方も合わせる必要があるとのことだったので、「全体矯正」になりました。
それから、材質が
メタルの場合なら55万円、セラミックだと60万円という説明がありました。
ちなみにそれぞれのメリット・デメリットは
メタル
メリット→セラミックより安い。しっかり装着できて外れにくい。
デメリット→目立つ
セラミック
メリット→あまり目立たない(上の写真)
デメリット→メタルより高い。メタルに比べると外れることも。
です。また、上側は目立たないセラミックで、下側(ほとんど見えない)はメタルなど、交ぜることも可能でその場合の値段は57万5千円と中間値でした。
ちなみに、たとえば芸能人や接客業など、人前に出る仕事をしている人なら、舌側矯正(100万円~)があるんですが、値段が高く、また歯の裏側に器具を取り付けるので、歯が磨きにくく、歯周病のリスクも高くなるということだったので、よっぽどのことがなければ、正面のほうでいいんじゃないかというアドバイスでした。
それから、
・矯正をする場合の事前準備(レントゲン撮影&型とりで11000円くらい)
・矯正のスケジュール(器具取りつけ~1年半、保全~1年半)
・月1度の歯のクリーニングがあること(1回5000円くらい)
・だいたいの合計金額
を教えてもらいました。
もう、ここでやってもらおう!という気持ちになっていたので、私はその場で次の予約を。お金は実際に器具を取りつける日の支払いで、手数料なしで分割も選べました。
私は、材質は上がセラミック、下がメタルで、575000円(+税金)。
そして現在矯正3週間ほど。(上の写真)
実際やってみた感想は
・器具取りつけから3~4日間は食べるとき(押すと)痛い。耐えられない痛さじゃないですが、食べづらかったです。でもしばらくすると慣れます。
・ブラケット(器具のこと)が2個くらい外れました。針金が飛び出してしまったので、慌てて病院に電話したら、その日のうちに対応してもらえました。滅多に外れないんですが、ひょっとして人参を生で齧ったからかな…
・マスク生活なので、人と会うときはそんなに気にならず。でも笑ったりすると、歯が前歯が出てしまうので、気になることもあるかも。
でした。
もし、矯正を悩んでいる人がいたら、ぜひ参考にしてもらえたらと思います♪