貝の隅っこ

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乳がん忘備録【20】

入院が近づくと、全身麻酔の説明と、入院のオリエンテーション、それから、手術時の輸血についての話がそれぞれ別日にあった。とくに全身麻酔のほうは、今からドキドキで、土壇場になってパニック障害が出てしまったらどうしようと思った。なので、それを言うと、麻酔の先生は、手術室は、何があっても対処できる場所だから安心してくださいと言って、めちゃくちゃ心強いなと思った。でも、じゃあ、当日は先生が担当してくれるんですか、と聞いたら、この日は僕じゃないですね、と笑顔で言った。

入院のオリエンテーションは、いつも通っていた相談センターと同じフロアでやっていた。ちょっとだけ時間に遅刻してしまったので、すみませんと謝りながら席に座った。部屋には5、6人くらい人がいて、同じタイミングで手術をする人たちなのかなと思った。看護師さんが、パワーポイントで作ったと思われるスライドショーを見せながら、入院に必要なものの説明、手術前日の動き、当日の流れ、手術後どうやって過ごすか、退院後のざっくりした説明があった。最後に、何か質問がありますかと看護師さんが聞いてくれて、参加した人たちが自由に質問した。この説明のために会社を抜けて出てきたけれど15分くらいで説明は終わってしまって、また40分かけて会社に戻った。

手術時の輸血は、手術中なにか万が一のときが起きたときの輸血に、事前に採血しておいた自分の血を、輸血に使うことができるという話だった。なんとなく自分の血のほうが、色々都合がよいような気がしたので、お願いをして、いつもの採血よりも多くの血を採ってもらった。でも、この血を使うようなイレギュラーなことは起きないほうがいいんだよなと思った。